



【Cast& Stuff】
サチエ・・・・・・小林聡美
ミドリ・・・・・・片桐はいり
マサコ・・・・・・もたいまさこ
トンミ・・・・・・ヤルッコ・ニエミ
リーサ・・・・・・タリア・マルクス
マッティ・・・・・・マルック・ペルトラ
原 作 : 群ようこ
(「かもめ食堂」 (幻冬舎2006年1月刊))
脚本・監督 : 荻上直子
エンディングテーマ : 井上陽水
「クレイジーラブ」作詞・作曲 井上陽水
(フォーライフ ミュージックエンタテイメント)
上映時間 1時間42分
3月11日シネスイッチ銀座ほか全国順次公開
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【Intoroduction】
東京から 10時間、日本から最も近いヨーロッパの国、フィンランド。そんな何だか遠くて近い国でひそかに誕生した映画「かもめ食堂」。
フィンランドの首都ヘルシンキは青い空にのんびりとかもめが空を飛び交い、ヨーロッパ各地からの客船が行き交う美しい港町です。その街角に、日本人女性サチエが経営する「かもめ食堂」(ruokala lokki)は小さいながらも健気に開店しました。
そんなかもめ食堂を舞台にそれぞれの登場人物の、丈夫だけれどちょっとやるせない、日常的なようでそうでない、不思議な物語が始まります。
原作は人気作家、群ようこ。この映画の企画を聞いた彼女は初めての体験にもかかわらず、快く小説「かもめ食堂」を一気に書き下ろしました。
「かもめ食堂」の店主サチエには、抜群の演技センスを持つ小林聡美。きりっとした潔さとともに優しさをも感じさせる主人公を、ヘルシンキの街と人に素直にとけ込みさらっと美しく演じています。
二人目のかもめ食堂の住人になるミドリは、数々の舞台で圧倒的な存在感をみせる片桐はいりが、映像の中では初めてかもしれない、普通の悩める女性像を切ないくらい細やかな息づかいで演じきっています。
そして、かもめ食堂三人目の登場人物マサコを演じるのは、久々に永遠に年齢不詳な女優の真骨頂を感じさせる不敵なまでの不可思議なもたいまさこ。
幸せは美味しいものを食べた瞬間に感じると、そんなことを思わせるのも、またこの映画の魅力になっています。
美味しいコーヒー、焼きたてのシナモンロール、揚げたての豚カツ、ジュージューの生姜焼き、そして握りたてのおにぎり、こんな心を込めたかもめ食堂の料理が、力強く、でもほっとさせてくれ、優しくてにこっと笑える、そんなあたたかい映画にしています。
そして、エンディングの井上陽水の歌「クレイジーラブ」は自由であることと切ないこと、哀しいことと優しいこと・・・そんなすべての人の思いを響かせ、物語のラストにして、あたかも新しいはじまりの予感をすら感じさせます。
「人はみんな変わっていくものですから」
主人公サチエの印象的なこの言葉に向かうこの物語には、静かだけれど力強い、そして心地いい、そんな柔らかな幸福感があふれています。
【Story】
夏のある日、ヘルシンキの街角に「かもめ食堂」という小さな食堂がオープンしました。その店の主は日本人の女性サチエ(小林聡美)でした。道行く人ががふらりと入ってきて、思い思いに自由な楽しい時間を過ごしてくれる、そんな風になればいい、そう思ったサチエは献立もシンプルで美味しいものをと考え、かもめ食堂のメインメニューはおにぎりになりました。ホントはおにぎりにはちょっとだけサチエのこだわりがあったのでしたが・・・・・。
しかし、見慣れない日本人の女性がひとりでやる店を興味本位に覗く人はいましたが、来る日も来る日も誰も来ない日が続きます。それでもサチエは毎日、食器をピカピカに磨き、夕方になるとプールで泳ぎ、家に帰って食事を作る、そして翌朝になると市場に寄って買い物をし、毎日きちんとお店を開く、ゆったりとしたヘルシンキの街と人々に、まるで足並みを合わせるような、そんな時間を暮していました。
サチエは、毎日真面目にやっていれば、いつかお客さんはやってくる、とそう思っていたのです。
そんなある日、ついにかもめ食堂の初めてのお客さんがやってきました。日本かぶれの青年トンミ(ヤルッコ・ニエミ)、特に日本のアニメが好きなトンミに「ガッチャマン」の歌詞を教えてくれと頼まれたサチエでしたが、出だしの歌詞しか思い出せません。
その日の夕方、サチエは「アカデミア書店」のカフェで、難しい顔をして「ムーミン谷の夏祭り」を読んでいる日本人の女性ミドリ(片桐はいり)を見かけます。思い切って「ガッチャマン」の歌の歌詞をたずねると、彼女は突然の出来事に怪訝な顔をしつつも、すらすらと歌詞を教えてくれたのです。
お礼を言うサチエにミドリはフィンランドに来ることになった理由を話し始めます。目をつぶって世界地図を指差したらフィンランドだったというミドリの話に、何か感じたサチエは自分の家に泊まるようにすすめます。そしてやがてミドリはかもめ食堂を手伝い始めます。
そんなある日、サチエひとりのかもめ食堂に、一人の中年の男(マルック・ペルトラ)がふらっと入って来ました。訳ありげなたたずまいのその男は、美味しいコーヒーを入れるコツをサチエに伝授すると、ふらっとまた出て行ってしまいました。
トンミとミドリとサチエ、三人だけの日々が続いていたそんなかもめ食堂にもやがて少しづつではありますがお客さんが来るようになってきました。
そんな頃、またひとり訳ありげな女性、マサコ(もたいまさこ)がヘルシンキのヴァンター空港に降り立ちます。空のターンテーブルが回るのを見つめ続けるマサコは一体・・・・・・。
高い青空と、ゆったり歩く人々。そんなヘルシンキの街角にある、小さいけれど堂々としたたたずまいの店、「かもめ食堂」。優しいけれどきりっとした潔さを持った主人公サチエを取り巻く、普通だけど何だかおかしい人々。そんな人々が織り成す妙に懐かしく心地よい、かもめ食堂の物語が始まります。
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